《もっと知りたい!②》海の豊かさを守ろう

 SDGs への理解を深めたい人にお薦めの本をJICA 筑波図書館の司書、松田ミカさんに紹介してもらう「もっと知りたい」。今回のテーマは「海の豊かさを守ろう」です。


プラスチックのうみ

小学館(2020年) 

文/ミシェル・ロード

絵/ジュリア・ブラッドマン

訳/川上拓土

今、海で起こっていること

 おはなしは、4人の子どもたちがボートに乗って、今、海で何が起こっているのか見に行くところから始まります。「ごみです。ぼくたちがすてた ごみです。」「さかなです。ぼくたちがすてた ごみのなかで およぐ、さかなです。」「アザラシです。ぼくたちがすてた ごみのなかで およぐさかなを たべる、アザラシです。」 海は、プラスチックでいっぱい。「みて・・・・、ぼくたち にんげんのせいなんだ。」「なんとかしなきゃ・・・。きれいなうみを とりもどすんだ。」小学校5年生の男の子の翻訳は、まっすぐに私たちの心に訴えます。海の現状の問題やなんとかする方法も巻末に紹介されています。今日からごいっしょに!


海のプラスチックごみ調べ大事典

旬報社(2020年)

著者/保坂直紀

絵や写真で分かりやすく

 浜辺に打ち上げられたクジラのおなかに大量のプラスチック…。そんなニュースや記事を見たことのある方も多いでしょう。「クジラのおなかからプラスチック」(旬報社= 2018 年)を書いた著者による、海のプラスチックごみについてのオールカラー大事典。1ページの見開きに一つのテーマを取り上げ、絵や写真、グラフを使って分かりやすく説明してあります。第1部は海の現状について、第2部でプラスチックについて、第3部はわたしたちにできることを考えよう、です。細かいマイクロプラスチックは小さな魚に食べられて、やがては人間の口にも入ります。夏休み期間中、大人も子どもも、いっしょに考えてみませんか。