素材の風味生かす技

パスタ専門店

 「ストロベリー生パスタ」は、小麦粉、イチゴ、オリーブオイル、塩、酒精から作る。太麺「タリアテッレ」と細麺「スパゲティ」の2種類で、いずれも小麦粉4㌔に対してイチゴが1.5㌔練り込まれ、イチゴの風味をふんだんに味わえる。

 製麺を担当するのは、ひたちなか市と那珂市に店舗を構える生パスタ専門店「パスタイオ・ジェノヴァ」。小原健二オーナーシェフ(54)は「イチゴの香りを残すため、普段は使う卵を入れていない」と話す。着色料やシロップを加えず、自然な色味と味わいにこだわった。

トマトソースで味付けされた「ストロベリー生パスタ」の細麺=那珂市鴻巣

 昨年からは、パスタだけでなくスペイン発祥の洋菓子「カタラーナ」にも規格外イチゴのペーストを使い、販売している。

 小原さんは、生徒たちの取り組みに「刺激を受けた」と語る。自分の足で農場に行って食材を仕入れ、「食品ロス削減に取り組まなければ」と感じたという。

 店ではストロベリー生パスタの他にも、規格外のトマトで作ったパスタソースなど、市場に出回らない野菜や果物を使ったメニューの開発、提供に取り組む。

 パスタは現在、イベントなどで不定期に販売している。小原さんは「いずれはスーパーなどで継続的に販売できるようになればいい。もっと多くの人に知ってもらえたら」と今後を見据えている。