《もっと知りたい!②》性的少数者への支援

 SDGs への理解を深めたい人にお薦めの本をJICA 筑波図書館の司書、松田ミカさんが紹介する「もっと知りたい!」。今回は、性的少数者への支援について知る本です。


国際化の時代に生きるためのQ&A②

ジェンダーってなんのこと?

創元社(2018年)ジュノ・ドーソン著/岡本早織訳

一人一人違う感じ方

 カップルに子どもができて、まず聞かれるのは男の子か女の子かってこと。でも、そんなに単純に分けられなかったら? 生物学的な性とジェンダーは全く違うっていうけど、どういう違いなの?

 「生物学的な性は、単純には、あなたの体が男の子と女の子のどちらなのか」「ジェンダーは、あなたの感じ方であり、必ずしも生物学的な性と一致しません」(本書より)。生物学的な性とジェンダーの性が一致しない人もいます。この本には、たくさんの人が紹介されていて、一人一人、みんな違っています。大切なことは、みんな自分で自分の生き方を選んで、その選択を大切にしてもらうこと、そんな社会をつくっていくことですね。


じぶんであるっていいかんじ

きみとジェンダーについての本

エトセトラブックス(2024年)テレサ・ソーン作/ノア・グリニ絵/たかいゆとり訳

当たり前に受け入れて

 「娘が生まれたときにわたしが『そうかな』と思ったジェンダーと、娘のジェンダーはちがっている。そのことを娘から教えられたのは、彼女が5歳のとき」(著者あとがきより)

 「わたしがトランスであることをカムアウトしたのは、14歳。わたしの声に耳を傾け、味方をしてくれる両親がいたことは幸運なことでした」(絵をかいたひとあとがきより)

 「すべての子どもたちが、どんな性別のありかたをしているとしても、当たり前のように受け入れられる世界をつくるという大きな夢を、わたしは持っています」(訳者あとがきより)

 すべての子ども、人々が「じぶんであるっていいかんじ」と思って暮らせますように。


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