茨城県関連企業・団体新年展望
2025
協業で魅力的な公園創出
横須賀満夫建築設計事務所
取締役会長/APEC ARCHITECT 横須賀 満夫氏
昨年は新しい体制が軌道に乗り、次の時代への移行が感じられました。これからさらに充実していく努力をしたいと思います。
今年は、働き方改革、人口減少、建築費の高騰など建築設計に係る諸問題をスタートの時期に担う業界としては、より高度な知見を身につける努力をしなければなりません。厳しい年になると感じています。
そのため、企業単体でなく多くの専門集団との協業を進め、クライアントまたは社のニーズにジャストフィットしたものを目指します。一つの例として、まもなく着工します千波公園Park―PFI事業についてご紹介します。同事業は、民間企業の活力を導入して都市公園を整備する新たな制度です。大和リースを代表法人に、アダストリア、弊事務所の3企業によるコンソーシアムで、「well―being Park構想」の理念のもと、新たな事業に取り組んでいます。事業地となる千波公園は、豊かな自然の中で、人々の営みが育まれている公園です。また、偕楽園本園からの借景の一部でもあります。自然や歴史的景観の尊重を基本に、施設デザインや屋内外の空間づくりを考えました。低層の小規模木造建築を点在させることで、自然環境との調和や、ヒューマンスケールな心地よい居場所の創出を図っています。水戸黒をモチーフとした屋根の色彩計画など、地域の歴史・文化の継承にも配慮しています。建物だけでなく、ひとづくり、まちづくり、景観づくりにもつながるエリアマネジメントを考えています。そして、多様なニーズに寄り添った魅力的な公園となるよう関係者と協業し、日々、まい進しております。
ものを「創る」こだわりから、ものを「作る」ことへの効率化が求められがちですが、ものを「創る」こだわりを持ち続けたいと思います。 建築に係る企画、設計・監理
http://www.design-yokosuka.co.jp
茨 城 新 聞 社