
土木部長 和賀正光さん
インフラ維持に尽力

わが・まさみつ 東京大学土木工学科卒、1997年旧建設省入省。国土交通省高度道路交通システム推進室長、県都市局長を経て、2025年4月から現職。50才。
- 新年度の抱負は。
「災害・危機に強い県づくり」と「活力を生むインフラと住み続けたくなるまち」の整備に、引き続き取り組む。2023年の県内の豪雨災害、昨年の元日の能登半島地震や各地で豪雨による被害など、激甚化・頻発化している近年の自然災害に対応するため、「防災・減災、国土強靱化(きょうじんか)のための5か年加速化対策」予算を活用したインフラの機能維持対策を集中的に行い、職員一丸で県民の安心安全の確保に取り組む。
ー 「災害・危機に強い県づくり」に向けては。
国と連携しながら那珂川・久慈川緊急治水対策プロジェクトを着実に進める。大規模自然災害に備え、流域全体であらゆる関係者が協働して治水対策に取り組む流域治水や、道路の冠水対策、橋梁(きょうりょう)の耐震化などの強靭な緊急輸送道路ネットワーク整備、木造住宅の耐震化促進などに取り組む。
- 「活力を生むインフラと住み続けたくなるまち」に向けては。
県の発展には広域交通ネットワークの充実が不可欠だ。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の県内区間では、26年度までの全線4車線開通に向けた整備が進められ、3月には幸手インターチェンジ(IC)-五霞IC間の4車線化に加え、新たにつくば西スマートICが開通した。東関東自動車道水戸線も同年度の全線開通に向け、潮来IC-鉾田IC間の整備が進む。引き続き、国や地元市町と協力して高速道やスマートICの整備促進に取り組む。
茨城港と鹿島港では国とともに岸壁や防波堤の整備に取り組むほか、コンテナなどの取り扱い貨物の集荷促進、クルーズ船の誘致も推進する。生活道路・通学路の安全対策、偕楽園の魅力向上やサイクリング環境整備など、観光振興に寄与する取り組みも進める。
