
教育長 柳橋常喜さん
多様な学びの場提供

やぎはし・つねき 筑西市出身。東京農業大農学部卒。学校教育部高校教育課長、学校教育部長などを経て、2024年4月16日から現職。60歳。
- 不登校児童生徒への支援、いじめ対策は。
不登校児童生徒に対しては、校内フリースクールの設置促進やオンラインを活用した学習支援により、多様な学びの場を提供し、小学校から高校まで切れ目なく支援していく。いじめ対策については、いじめ・体罰解消サポートセンターや交流サイト(SNS)を使った相談窓口など相談体制を充実するとともに、スクールロイヤーを活用し、法令に基づいた対応に努めている。本年度より、小中高を問わず、スピード感をもった対応や横断的な取り組みを展開するため、学校教育部に「生徒支援・いじめ対策推進室」を設置。不登校やいじめの問題に一元的に対応できる体制とした。児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、しっかりと支援する。
ー 教員確保や働き方改革をどのように進めるのか。
本年度、教員選考試験の第1次試験で教職専門試験の廃止や外部試験(SPI3)による特別選考の新設、特別支援学校教諭の受験資格の拡充など見直しを行い、全体の志願者数は増加した。今後も試験制度の見直しと併せて、時差出勤や定時退庁日の設定など、柔軟な働き方ができる環境の整備や情報通信技術(ICT)の活用による業務の効率化に取り組むとともに、教職の魅力向上・発信を図ることで、質の高い教員を確保していきたい。
- 理数教育の充実のための取り組みは。
県立つくばサイエンス高を本県の科学教育の拠点とし、小中学生を対象に専門的知見のある研究者による実験教室やワークショップを開催する。専門家や大学教員等がメンターとなり児童生徒の研究活動を支援するなど、科学に対する興味・関心や、科学的に探究する力を高める事業を新たに実施する。理数教育の充実を図る取り組みにより、本県をけん引する科学系人財を育成していく。
