
茨城県関連企業・団体新年展望

2026

安心と質の高い医療継続
水戸赤十字病院
院長 野澤英雄氏

2025年は医療の質と経営の持続可能性を追求する挑戦の年でした。医療ニーズが複雑・多様化する中、医師や看護師などの人材確保は困難を極め、限られた資源を最大限活用する判断が求められました。さらに医療資材やエネルギー費、人件費の高騰が経営を強く圧迫しました。必要な医療機器への投資を継続しつつ、いかに効率的な運営と質の確保を両立させるか知恵を絞り続けました。それでも「地域の中核病院」としての役割を果たすべく、がん診療やロボット支援手術など主要な診療機能を安定提供し、地域医療への責任を丁寧に果たしてきたと自負しています。
医療業界は大きな構造転換が加速する一年となりそうです。最大の焦点は診療報酬改定で、質の高い医療への評価が期待される一方、人材不足や物価高騰が経営を圧迫し続けるでしょう。生産性向上と働き方改革の両立が重要課題です。茨城県では、地域医療構想の進展、特に県立中央病院とこども病院の再編・統合という大きな動きが、県全体の医療提供体制に質的変化をもたらします。医療機関ごとの役割分担が明確化し、地域全体で医療をどう支えるかが問われることになると考えます。
「地域に愛され、信頼される病院」であり続けるため、診療体制強化と人材戦略に注力します。周産期医療に安心の選択肢を提供する取り組みとして、昨年12月に無痛分娩を開始しました。安全性を最優先に着実に展開します。また、特定技能制度を活用しインドネシアから看護補助者10人を採用し、看護体制を強化しました。患者さまに安心と質の高い医療を継続できるよう、未来への投資と努力を重ねてまいります。

水戸市三の丸3-12-48 ☎029(221)5177
開設/1923年6月14日 許可病床数/387床 指定・認定/災害拠点病院、第二次救急医療機関、地域周産期母子医療センター、茨城県がん診療指定病院 ほか

茨 城 新 聞 社