茨城県関連企業・団体新年展望

2024

地域課題解決へ提案強化

東京ガス㈱茨城支社
支社長 桑名 朝子

 地域社会が抱える課題は、災害激甚化、脱炭素化、少子高齢化など対策が急がれるものばかりです。そこで当社は昨年10月に地域共創カンパニーを新設し、地域の皆さまに対するソリューション提案機能を集約、強化しました。創業以来、地域密着型で事業を営んできた公益事業者としての経験を活かして、カーボンニュートラル(CN)対策やレジリエンス(災害リスクへの対応力)強化など、地域課題の解決に貢献させていただきたいと考えています。

 脱炭素ソリューションの一例として、自治体の保有施設でのPPA(電力販売契約)や公用車のEV導入など、計画から運用までをワンストップでサポートさせていただきます。また実質再生可能エネルギー100%の電力プランを用いた住民参加型のCN施策もございます。お客さまニーズに合わせて、再生可能エネルギーをはじめとする新技術と天然ガスを組み合わせたソリューションもご提案可能です。

 脱炭素の潮流で再エネシフトが進む一方、化石燃料の中で最もCO排出量の少ない天然ガスは工業用需要を中心に引き続き大きな役割が期待されています。当社は都市ガス自体のCN化、すなわち「e-メタン」の開発にも積極的に取り組んでいます。e-メタンとは回収したCOと水素を合成して人工的に製造するカーボンリサイクル燃料の一種です。既存の都市ガスインフラをそのまま活用できるため、追加的な社会コストを抑えたCN化が可能です。天然ガスを扱うリーディングカンパニーとして、経験と知恵と柔軟性を持って気候変動と真摯に向き合っていくことも、私たちの重要な責務であると考え取り組んでまいります。


都市ガスの製造・販売、LNG販売、電気の製造・供給・販売、エンジニアリングソリューション事業、海外における上流・中下流事業等


https://www.tokyo-gas.co.jp/network/index.html

茨 城 新 聞 社