茨城県関連企業・団体新年展望

2024

企業の職場環境改善に力

茨城県社会保険労務士会
会長 木村 薫

 昨年は、コロナ禍が収束して日常生活が戻りつつ、新たな展開を開始する一方、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルとパレスチナの対立による世界情勢の不安定化、円安等に伴う原材料高騰や人材不足等による人件費上昇など、企業を取り巻く環境は厳しさを増しています。

 こうした状況下、茨城県社会保険労務士会は一昨年に国内で初めて行った建設業の労働条件審査に続き、昨年は茨城県建設業協会と協力し、建設企業向けに社労士を派遣してセミナーや相談会を実施しました。また、これも国内で初となる、茨城県商工会議所連合会、茨城県商工会連合会との包括的な連携協定を締結しました。これにより、社労士が企業に関与する機会がさらに増え、我々の活動目的の一つである社労士の知名度の向上にもつながりました。

 いわゆる2024年問題として取り上げられている建設業、自動車運転者、医師などの残業時間上限規制の猶予措置が撤廃されます。また、同一労働同一賃金制度やハラスメント、年収の壁問題などへの対応も必要になるものと推測します。

 両連合会との連携協定については、県内商工会議所、商工会と本会各支部が連携して、継続的に取り組み、我々の知見を生かして企業の職場環境改善に努めていくことが重要です。我々のもう一つの目的である地域貢献活動については、県内の各自治体に対して積極的にPR活動を行い、地方自治体に対して社労士を派遣して市政に貢献する活動をさらに広げていきたいと考えています。
 これらの事業を通して、社労士の認知度向上、本会の活性化を図りながら、活動を進めていく所存です。


茨城県社会保険労務士会には現在約540名の会員が所属し、労働・社会保険関係手続業務、企業への指導や、労働者の福祉の向上に向けた取り組みに貢献しています


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