茨城県関連企業・団体新年展望

2025

もっと強い国土の整備を

塚田陶管㈱
取締役会長 塚田 陽威

災害大国というべきわが国においては、災害時に耐えうる幹線道路の再整備並びに国土の強靭化は常に防災減災に直結する命題と言えます。能登半島地震発生から1年が経ちました。甚大な被害を受けた地域はいまだ復旧復興に至らず、困難な状況にあります。

あまり知られていませんが、舗装道路や橋脚といったインフラの整備、コンクリート建造物の建設には、原料、資材となる砕石の存在が欠かせません。石川県には砕石を生産する工場が少なく、特に能登半島近傍にはほぼありません。今回の地震では復旧に欠かせない砕石を輸送する幹線道路が通行不可能になり、必要な資材が届かない事態が発生しました。また、集落へとつながる旧来の道路が寸断された結果、多くの孤立集落が発生しました。旧態依然とした規格のまま使用されていた脆弱な道路が、復旧を遅らせた一因と推察されます。

この事態は古い道路網を抱える日本全国どの市区町村でも起こり得ることです。今こそ、人命を守り迅速な復旧を可能にする道路、すなわち災害に強い高規格の幹線道路を再整備すべきではないでしょうか。

弊社は現在の砕石業を1958年に始めました。これまでに生産した1億㌧以上に上る骨材は、つくばをはじめとする県南地域の街づくりや、道路、鉄道などの主要インフラ整備を支えています。

一方で、住民と共に次世代に残せる山を目指す「ふるさとの山づくり」事業に取り組んでいます。小学校の協力も得て採石跡地に植樹し、森林の保全に努め、骨材資源の重要性を子どもたちに伝えています。砕石の地産地消を進め、地域の発展、社会貢献にさらに尽力します。


本社/土浦市藤沢3578 1951年設立 従業員/41人 事業内容/道路用骨材、コンクリート用骨材、再生砕石、産業廃棄物処分他


https://tsukadatokan.co.jp/

茨 城 新 聞 社