茨城県関連企業・団体新年展望

2024

産廃適正処理へ連携促進

一般社団法人 茨城県産業資源循環協会
会長 古矢 満

 当業界では、産業廃棄物の収集・運搬や処理の過程で消費するエネルギーの削減に取り組んでいますが、国際情勢や円安の影響による石油、ガスなどのエネルギー価格高騰で会員企業は経営に大きな影響をうけており、エネルギー価格の高騰はしばらく続くことが予想されます。また、人手不足の深刻化や技能・技術の継承などの課題もあります。一方で、資源循環経済(サーキュラーエコノミー)の構築が強く求められており、当業界への期待は高まるものと考えています。こうした社会的なニーズに対応できる人材の確保に向けて、若手や女性職員が活躍できる環境づくりを進めていきたいと思います。その基本として労働災害を防止し、安全衛生を確保していくことが大切です。

 また、近年自然災害は激甚化しています。昨年は、6月の梅雨前線及び台風2号の影響により取手市や鉾田市で、9月には台風13 号により日立市や高萩市で浸水被害が発生し、災害廃棄物の処理に協力したほか、鳥インフルエンザにも対応するなど災害廃棄物への対応に明け暮れた一年でした。昨年夏の異常な気温上昇を見ますと、気候変動の影響による自然災害の発生に一層の準備が必要と感じています。こうしたことから当協会では、大量の災害廃棄物を迅速に処理できる態勢を整えるため、昨年6月に関東地域の1都7県の協会の間で、災害時に資機材や人材を融通し合う相互応援協定を締結しました。今後はこの協定を具体化していくとともに、こうした関係をベースに様々な事業主体と連携を進め自然災害に対応していくほか、産業廃棄物の適正な処理やリサイクルの推進、また人材の育成に取り組んでまいります。


水戸市笠原町978-25 茨城県開発公社ビル4階
産業廃棄物の適正処理と再生資源の利用の促進を図るため普及啓発、調査研究、相談指導等を行う。会員数536社 


http://www.ibaraki-sanpaikyo.or.jp/

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