茨城県関連企業・団体新年展望

2025

安全な商品、効率的に配送

いばらきコープ生活協同組合
代表理事理事長 木村千秋

能登半島地震に始まった昨年、現地支援では、コープデリグループの生協とともに募金活動を行い、年末までに何人もの職員をコープいしかわに派遣しました。世界では極端な豪雨と干ばつが発生し、エネルギー・食料の安全保障は脅かされ、価格高騰や需給ひっ迫が加速しています。にもかかわらずロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢は対立に終わりが見えません。トランプ米大統領の返り咲きに伴い、揺り動かされる1年になるでしょう。

事業面では、県内での組合員数が41万人に迫っています。組織率は約33%を維持していますが、単身世帯が増え世帯人数が減ると配送地点ごとの利用点数が減ります。1人で配送できる地点数には限りがあるため、これまで同様の事業高や利益の確保は大変です。宅配の環境も年々厳しさが増しています。改めて、安全な商品を確実に確保し、効率的に届け、安心を提供するという基本を徹底します。

今年は国連総会が決めた「国際協同組合年」です。資本主義は格差をつくり出す仕組みなので、気候問題、貧困、人口減少の解決が難しい中、相互扶助的な考え方が世界で今、求められているのだと思います。次の10年を見据えたビジョン2035「食べるしあわせ、自分らしいくらし『ともに』の力で、笑顔の明日を」を昨年から掲げ、組合員や働く仲間、地域の皆さまの願いをかなえていきます。

重点課題は人材の確保です。欠員が生じるとせっかく育てた組織風土も崩れてしまいます。生協の理念や取り扱う商品を多くの人に触れてもらい、仲間を増やしていきたいです。コロナで休止していたフェスタを秋に開催予定です。


小美玉市西郷地1703 TEL0299-48-3243 事業内容/コープデリ宅配、店舗、共済、サービス、福祉など


https://ibaraki.coopnet.or.jp

茨 城 新 聞 社